オーバーリアクションを見ているとパンを食べたくなる「焼きたて!!ジャぱん」

激しいギャグの応酬が楽しめるお料理漫画である「焼きたて!!ジャぱん」。

アニメ化がなされたのは原作漫画の途中までですが、おいしいパンを作る工程や、おいしそうなパンの絵にムラムラしてパン屋さんへ走り出したくなるだけの漫画ではありません。

太陽の手を持つ少年、主人公東和馬がごはんよりもおいしい日本のパン、ジャぱんを作り、広めていくというお話です。

確かにイギリスパンやフランスパンなど国の名前が入ったパンはあるけれど、日本の名前が入ったパンは存在しないなぁ、と妙に納得してしまったタイトル。

この作品のメインとなっているパンを食べた後のリアクションを見ているよりも、パンが出来上がる工程や出来上がったパンの絵を見ている方が、「パンを食べたい!」という衝動にかられます。

審査員黒柳亮を始め、パンを食べた人のリアクションが大げさすぎて笑う事しかできない状態に、確実に追い込まれてしまいます。

だからこそ、そこが見どころなのです!

リアクションは突飛なだけでなく実に不可解で長く、そのパンを食べて取ったリアクションの源がどこへ行ってしまったのか忘れてしまう程です。

世界にはこんなパンがあったのかと感心することもありましたが、明らかにギャグに重きを置いた展開な上、リアクションのハイテンションぶりにたまにおいてけぼりになってしまいます。

それほどに魅惑的なギャグのオンパレードです。隠れた見どころは、黒柳が留学していたときの友人である、ブラッド・ピットにそっくりなキットがチラッチラッと登場するところですよ。

大きなお友達が幼い頃に夢中になったガンダムや、小さなお友達のヒーローアンパンマン、同じ雑誌の連載である名探偵コナンなどがリアクション(いや、むしろギャグ)の為に駆り出されたりと、色々ギリギリなことをしながら体を張ってリアクション(というよりも、ギャグ)をしています。

登場する女の子のキャラはとてもキュートです。

その中でも異色な女性キャラは雪乃でしたね。あの腹黒さ、どす黒さ、性格の悪さは悪役として最高でした。

料理アニメとしてよりも、ギャグアニメとしてすすめです。

くだらなくて力強い、ぎりぎり空回りから逃れている「焼きたて!!ジャぱん」はとても面白いですよ。