もう50年くらい前の山田風太郎の小説を原作とした漫画のアニメ化です。
うたい文句は忍者版ロミオとジュリエットで全滅エンドというハッピーエンドとはほど遠い作品となっていますが、これも山田先生の作風らしいです。
あらすじは服部半蔵の調停の下、400年憎みあって来た伊賀と甲賀が不戦の誓いを結び、それに伴い伊賀の弦之助と伊賀の朧(おぼろ)が祝言を挙げることになっていたのですが、徳川家康の次の将軍の跡目争いを伊賀と甲賀の忍びをそれぞれ10人が殺し合いをして生き残った方を推している方が跡目を継げるという残酷な話であますが、勝った忍者衆には永禄が与えられるというご褒美があります。
一応、甲賀方が善で伊賀が悪という構図になっているのですが、伊賀の忍者達にも人間ドラマがありどちらが善でどちらが悪という線引きが明確になされていないところが流石、山田風太郎原作といったところです。
忍法というか半分くらいの忍者は妖怪みたいですがあまり違和感なく楽しめます。
アニメ化した当時はあまりヒットしなかったのですが、パチスロ:バジリスクシリーズの大ヒットにより認知度が上がり、私もそのクチなのですがなかなか観る気が起こらなかったのですが、観始めたら最終話まで一気に見てしまい、いい意味でもの悲しい気分に浸れました。
たまには悲哀というのもいいものでして、最終話の”来世邂逅(らいせかいこう)”は感動ものであります。
アニメを見てからパチスロを打つと今まで気に留めていなかった演出でも「このシーンは本編になかったなー」とか負けて死んだシーンでもパチスロでは逆に勝ったシーンになっているところもあるし、死んだキャラ達の生きている姿に会えるといった具合に楽しめるアニメでもあり、服部半蔵親子に銀魂の長谷川さん(親)、銀ちゃん(子)というのも銀魂ファンにはたまらない隠し味があります。