近年、まれに見るオリジナルアニメDVDの名作中の名作Angel Beats!

不朽の名作という言葉があてはまる作品のひとつが、Angel Beats!というアニメだと思います。

一般的に名作というと長期的に放映された作品を思い浮かべてしまいますが、たった1クール13話に詰め込まれた感動は大作に劣るものではありません。むしろここ数年では小説やゲームなどの原作のないオリジナルアニメではAngel Beats!を超える作品はまだ生まれていないと個人的には思っています。

ストーリの概要としては死後の世界の学園を舞台にして繰り広げられる青春ドラマなのですが、登場人物はまともな青春時代を送ることができなかった少年少女ばかりであり、こんな理不尽な人生と死を与えた神への復讐を目的としています。しかしながら登場人物たちは自他共に認める「アホ」な子達ばかりなので暗く重苦しい作品になることはなく、作品全体を通して底抜けに明るく爽やかで、ジェットコースターのようなギャグシーンを次々と繰り返しては、視聴者を爆笑の渦に巻き込んでくれます。

では逆に、コメディ作品なのかというと、それは誤った評価で要所要所に差し挟まれる、各キャラクターの過去をつづったシリアスシーンのギャップが絶妙のバランスでストーリーを引き締め、徐々に世界の謎解き明かしながらを物語を進行していきます。

そして遂に死後の世界の謎を解き明かし、真実を知った少年少女は惑い・驚愕しながらも、それぞれの道を選択しエンディングへといたります。

一番の見所は主人公とヒロインの別離のシーンで、最後の最後ではAngel Beats!というタイトルやオープニングテーマの歌詞に綴られた伏線が一気に解き明かされるのですが、そのシーンは鳥肌もので、とてもではないですが涙をこらえることができませんでした。

さすがは麻枝准さんの作品であると畏敬と感謝の念を抱かずにはいられませんでしたが、Keyや麻枝准さんを知らない方々にも一度は見ないと絶対に後悔しますよと声を大にしていえるアニメです。